昨今の製品の本質的な複雑さの増大により、製品の開発検査には多大なコストと時間が必要になってきています。ネットの普及にともない、ネット越しのサービス(クラウド)などとの組み合わせもあるため、今後さらにこの検査のコストと時間が必要になることは容易に予想できる事態です。
これに伴い、現実的なコストと時間で必要な品質を確保できる検査の実施という課題は重要な開発プロジェクト上の問題となってきています。もちろん最終的にはビジネスにつながる話ですから、ビジネス上も重要な課題です。
これに対し、考えればすぐ分かることではあるのですが、方策は二つあります。
- 不要な検査をなくす
- 検査の単価・必要工数を下げる
1 は検査項目中のそのプロジェクトで行っている開発ではやる必要の無い検査はやらないということですし、2 は一つの検査項目の検査に必要なコストと工数を削減するということです。
そのための具体的な手法は、1 では例えば信頼性工学や品質工学の成果を適用するなどですし、2 ではそれぞれのエンジニアリング領域での工学的成果を適用するなどになるでしょう。
1, 2 いずれにおいて現在の重要な視点は、「自動化できないか?」というものです。現代的な生産の品質マネジメントのしくみでは自動化(計算機支援環境)が重要な課題になっているのと同様に製品開発においても自動化への試みは忘れてはならないものでしょう。
<不要な検査をなくすへ続く>