続 MC カートリッジ専用管式フォノイコライザーアンプが現実的か確認するためデザインしてみた

前回の「MC カートリッジ専用管式フォノイコライザーアンプが現実的か確認するためデザインしてみた」を実際に試作できる回路に直そうと眺めてます。

PEQ1

これは Spice 上なら発火しません。当然です。でも実際に作ると J1 の JFET のあたりが不穏な匂い・・・そもそも JFET で耐圧が高い素子ってあまり無いんです。ドレイン–ソース間は、せいぜい 50V とかが上限ですし、ゲート–ソース間もそんなに高くは無い。まあ面倒だから J1 のドレインとU1 のプレートの電位差を 50V に制限してと考えれば、その間をツェナーで繋ぐって感じでしょうか。

ただ、品薄な JFET に比べればまだ入手容易そうなバイポーラトランジスタを使ってカレントミラーでも作って J1、R4 の替わりに入れても良さそう。

そこをカレントミラーに換えるなら U2 の下のR1 もカレントミラーに替えたくなる。

で、でっち上げてみたのが以下:

PEQ2

ところが Spice で実験してみますと、最初の回路にツェナーを入れたのと比較して、歪み率が20倍以上悪いのです。まあ素子が全然違うのでカレントミラー回路が悪いとは必ずしも言えないのですが、素子込みで U1 の上のカレントミラーが悪いのか、U2 の下のが悪いのか、それとも両方同じくらい悪くてなのか等々考えられますが、それぞれ片方づつ戻して試してみたところ、U1 の上のが悪さしてます。U2 の下のはむしろ良いです。U1 の上を戻して、U2 の下はカレントミラーにすると元のよりさらに歪みが減ります。

U2 の下が R1 の 100kΩ抵抗よりカレントミラーの方が良いのは、過渡特性がほんの僅かましになるからだと思います。これは信号(正弦波)を入れてから歪みを計るまで若干時間を空けると、この二つの回路でほとんど歪みに差が出なくなることからも分かります。

おそらく歪みのことだけを言ったら、この 12AX7 のカソードフォロアのところを今時の高出力なオペアンプに変えるとさらに改善されるんではないかと思いますが、U1 の出力を受けてと考えると電圧を合わせるのが面倒なので試しません。(笑)

あとは初段に 6AU6 を使っていますが、手元に無いんですよね・・・

で、手元にはサブミニチュア管の 5702 とかがあるのでこれを使うか、いっそこれまたなぜか手元にある C3g あたりでも良いか?あと J1 とか Q3、Q4 を実際に入手可能なものから選ばないいけませんし。まだそこまで検討はしてないわけです。

電源回路は全然検討さえしてませんしね。

さらにいろいろあって続く

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